「私は心から信じている……銀行機構は常備軍よりも危険であると」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

”I sincerely believe… that banking establishments are more dangerous than standing armies.”

日本語訳

「私は心から信じている……銀行機構は常備軍よりも危険であると」

解説

この言葉は、経済的権力、とりわけ銀行制度の集中が、軍事力に勝るほど国家にとって危険なものであるというジェファーソンの警告を表している。彼は、政府が金融機関に依存しすぎることにより、市民の自由や国家の自立が脅かされると憂慮していた。

当時のアメリカでは、中央銀行の設立や国債の発行などを巡って激しい議論があった。ジェファーソンは、アレクサンダー・ハミルトンらの強い金融政策に反対し、農業中心の自立経済と地方分権を重視する立場から、大規模な銀行や信用制度が国民を見えない形で支配する危険性を訴えた。

現代においても、リーマンショックや金融危機、中央銀行の介入などを通じて、経済が民主主義や市民生活に与える影響は計り知れない。この名言は、金融機関が透明性や公共性を欠けば、軍事力以上に深く社会を揺るがす可能性があるという教訓として、なおも強い意味を持っている。力の集中は銃剣だけでなく、帳簿と利子によっても行われるという、鋭い洞察である。

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