「アメリカ合衆国において、一冊の本の販売が捜査の対象になり、それも刑事的捜査の対象になると聞かされて、私は屈辱を感じている」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

“I am mortified to be told that, in the United States of America, the sale of a book can become a subject of inquiry, and of criminal inquiry too.”

日本語訳

「アメリカ合衆国において、一冊の本の販売が捜査の対象になり、それも刑事的捜査の対象になると聞かされて、私は屈辱を感じている」

解説

この言葉は、言論と出版の自由に対するジェファーソンの強い信念と、それが脅かされたことへの深い憤りを示している。彼にとって、本を読むことも売ることも、思想と表現の自由の核心をなす行為であり、それが政府や司法によって取り締まりの対象とされることは、自由国家としての原則の根本的な否定に等しかった。

ジェファーソンは、合衆国憲法修正第1条に明記された言論・出版・思想の自由を断固として擁護しており、政府が思想や知識に干渉することは専制への第一歩であると警告していた。この発言は、何らかの出版物(おそらく急進的または異端的とみなされた本)に対する公的圧力を受けてなされたものであり、自由社会の価値を守るためには、不快な思想や意見さえも保護されなければならないという原則を再確認するものである。

現代においても、検閲・表現規制・政治的言論への圧力といった問題は世界各地で続いている。この名言は、自由の名の下に建国された国であっても、その自由は不断の監視と抵抗によってしか維持されないことを示しており、思想と言論の自由を守ることの困難さと尊さを強く訴えかけている。

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