「すべての国と通商を行い、どの国とも同盟を結ばないことが、我々の標語であるべきだ」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

“Commerce with all nations, alliance with none, should be our motto.”

日本語訳

「すべての国と通商を行い、どの国とも同盟を結ばないことが、我々の標語であるべきだ」

解説

この言葉には、ジェファーソンが理想とした外交の独立性と経済的実利主義の原則が表れている。彼は、若いアメリカがヨーロッパ列強の軍事同盟や権力闘争に巻き込まれることを避け、国益にかなう通商のみを追求すべきだと考えた。この姿勢は、中立性を保ちながら経済的繁栄を図るという、現実的かつ自立的な外交戦略である。

背景として、アメリカ独立戦争後の世界は、ナポレオン戦争などで不安定な状態にあり、ジェファーソンは軍事同盟が対立や戦争への引き金になり得ると警戒していた。したがって、「商業は利益をもたらすが、同盟はリスクをもたらす」という考えが彼の根底にあった。

この考え方は現代の外交においても影響を与えており、小国や新興国が強国間の対立に巻き込まれないための中立戦略として参考にされる。ただし、グローバルな安全保障や経済連携が進む現代において、完全な非同盟政策は難しいものの、「利益は追求するが、従属はしない」という独立精神はなお重要な原則である。

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