「書物は資本である。図書館の本は家と同じく、何百年も持つ。ゆえに、それは単なる消費財ではなく、正真正銘の資本であり、しばしば職業人生を始める人々にとっては、唯一の資本なのだ」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

“Books constitute capital. A library book lasts as long as a house, for hundreds of years. It is not, then, an article of mere consumption but fairly of capital, and often in the case of professional men, setting out in life, it is their only capital.”

日本語訳

「書物は資本である。図書館の本は家と同じく、何百年も持つ。ゆえに、それは単なる消費財ではなく、正真正銘の資本であり、しばしば職業人生を始める人々にとっては、唯一の資本なのだ」

解説

この言葉は、書物のもつ持続的価値と社会的意義を経済的な観点から捉えたものである。ジェファーソンは書物を単なる娯楽や一時的な情報源とは見なさず、長期にわたって人の知的活動や専門職に貢献する「資本」と位置づけた。家と同様に、本は時間とともに価値を保ち続け、次世代に知識を伝える役割を果たす。

この考えは、教育と知識の普及を重視したジェファーソンの政治思想と一致する。彼は公共図書館や教育制度の整備を強く支持し、知識が民主主義の基盤であると信じていた。特に若者や専門職を志す者にとって、本は人生の出発点となる貴重な資源であり、書物への投資は未来への投資でもあると見なしていた。

現代においても、情報技術が進化する中で、書物がもつ蓄積性と信頼性は依然として重要である。電子媒体が主流となった今でも、厳選された書籍は専門性の高い職業や研究の根幹を支える知的資産であり続ける。この言葉は、そうした価値を再認識させ、学びを軽視しない態度を促す警句として現代人にも通じる普遍性を備えている。

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