「モスクワのように、私は中国共和国の礎を将来の労働者である若い世代の心の奥深くに築きたいと願っている」

孫文(画像はイメージです)
孫文(画像はイメージです)
  • 1866年11月12日~1925年3月12日(58歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 革命家、政治家、中華民国臨時大総統

英文

”Like Moscow, I wish to lay the foundation of the Chinese Republic deeply in the minds of the young generation – the workers of tomorrow.”

日本語訳

「モスクワのように、私は中国共和国の礎を将来の労働者である若い世代の心の奥深くに築きたいと願っている」

解説

この言葉は、国家の未来は若者の教育と意識にかかっているという孫文の信念を端的に表現している。彼は、社会主義的理念を掲げるソビエト・ロシア(モスクワ)において、若い世代への思想教育が国家の再建に不可欠な柱として重視されていることに注目し、それを中国の共和主義的国家建設にも応用しようとした。

ここでの「モスクワ」は、単なる地名ではなく、教育と意識改革によって新しい国家意識を根づかせようとするモデルとして象徴的に使われている。孫文は、共和制中国を持続的に支えるためには、制度や憲法だけでは不十分であり、次代を担う若者に「国民たる意識」を徹底して植え付ける必要があると考えていた。

現代においても、市民教育・歴史認識・民主的価値の継承といった課題は、国家の成熟と安定の基礎である。孫文のこの言葉は、国家とは制度の形ではなく、それを支える国民の意識の深さによって決まるという理念を語っており、教育と政治が不可分であることを改めて認識させるものである。

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