「四十年にわたり、私は人民革命の大義に身を捧げてきた。その唯一の目的は、中国を諸国の中で自由と平等の地位に引き上げることであった」

孫文(画像はイメージです)
孫文(画像はイメージです)
  • 1866年11月12日~1925年3月12日(58歳没)
  • 中国(清国)出身
  • 革命家、政治家、中華民国臨時大総統

英文

”For forty years, I have devoted myself to the cause of the people’s revolution with but one aim in view – the elevation of China to a position of freedom and equality among the nations.”

日本語訳

「四十年にわたり、私は人民革命の大義に身を捧げてきた。その唯一の目的は、中国を諸国の中で自由と平等の地位に引き上げることであった」

解説

この言葉は、孫文の生涯にわたる政治的信念と、その究極的な目的を簡潔に言い表した自己総括である。彼が清朝末期から中華民国の成立に至るまで革命運動を続けたのは、単に政権を転覆させることではなく、中国を国際社会の中で対等な存在として再建するという明確な目標に基づいていた。

「自由と平等」という言葉には、国家主権の回復と国民の権利の確立という二重の意味が込められている。孫文は、列強による不平等条約や半植民地的支配を克服するために、政治体制を共和制へと変革し、同時に民衆の教育・参政権・経済福祉を充実させることを追求した。つまり、外に向けては国家の独立、内に向けては国民の覚醒と団結を求める運動だった。

この理念は、今日においても多くの発展途上国や新興国が追い求める国際的尊厳と国内的正義の両立という課題に通じる。孫文のこの言葉は、個人の犠牲と献身が国家の理想と結びつくとき、それが歴史を動かす原動力となることを、静かに力強く語っている。

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