「声を失う前は、私の話し方は不明瞭で、親しい人にしか理解されなかった。しかし、コンピュータの声を使うことで、一般向けの講演ができるようになった。私は科学を伝えることを楽しんでいる。基本的な科学を大衆が理解することは重要であり、そうでなければ重要な決定を他人任せにしてしまうだろうからだ」

スティーヴン・ホーキング
スティーヴン・ホーキングの名言
  • 1942年1月8日~2018年3月14日
  • イギリス出身
  • 理論物理学者、サイエンス・ライター
  • ブラックホールの特異点定理やホーキング放射を発表し、また著作『宇宙を語る』などで科学の普及に貢献した

英文

“Before I lost my voice, it was slurred, so only those close to me could understand, but with the computer voice, I found I could give popular lectures. I enjoy communicating science. It is important that the public understands basic science, if they are not to leave vital decisions to others.”

日本語訳

「声を失う前は、私の話し方は不明瞭で、親しい人にしか理解されなかった。しかし、コンピュータの声を使うことで、一般向けの講演ができるようになった。私は科学を伝えることを楽しんでいる。基本的な科学を大衆が理解することは重要であり、そうでなければ重要な決定を他人任せにしてしまうだろうからだ」

解説

この発言は、スティーヴン・ホーキングが自身の障害を克服し、科学を広く伝える役割を果たした意義を物語っている。彼はALSの進行により声を失ったものの、音声合成装置を使用することで新たなコミュニケーション手段を得た。その結果、科学の魅力を一般の人々に伝える能力を大きく向上させ、多くの人々に科学の重要性を理解させることに成功した。

特に、ホーキングが指摘するのは、科学の基本的な理解が民主主義社会における重要な決定に深く関わるという点である。科学的リテラシーが不足している場合、環境問題、医療、技術革新に関する政策決定を他者に委ねるリスクが生じる。彼は、科学が単なる専門家の領域ではなく、誰もが関与しうる知識であるべきだと主張している。

また、ホーキング自身の人生は、障害を持ちながらも技術の力を活用し、人類全体に貢献することが可能であることを証明している。彼の講演や著作は、多くの人々に宇宙や物理学への関心を抱かせるきっかけとなり、科学を日常生活に結びつける橋渡し役を果たした。このように、この発言は、個人の限界を超えて社会に価値を提供する可能性を示すものである。

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