「大切なのは生きることではなく、正しく生きることである」

ソクラテス(画像はイメージです)
ソクラテス(画像はイメージです)
  • 紀元前470年頃~紀元前399年
  • 古代ギリシャのアテナイ(アテネ)出身
  • 哲学者

英文

“It is not living that matters, but living rightly.”

日本語訳

「大切なのは生きることではなく、正しく生きることである」

出典

プラトン『クリトン』(紀元前360年頃)

Plato’s Crito, c. 360 B.C.

解説

この言葉は、生そのものよりも生き方の質が重要であるという倫理的立場を示している。古代アテナイの哲学者ソクラテスは、ただ生命を維持することに価値があるのではなく、道徳的に正しく、誠実に生きることこそ人間にふさわしいと考えた。彼の哲学の根底には、魂の善を追求し、それを損なわないことが人間の最も重要な義務であるという信念があった。

この名言が語られた背景には、ソクラテスが不正な裁判で死刑を宣告された状況がある。彼は逃亡の機会を与えられながらも、法律を破って生き延びることは「正しく生きる」ことに反するとして、それを拒否した。このように、正義の原則を貫くために死を受け入れるという姿勢こそ、彼の生き様であった。

現代においてもこの名言は、利益や生存本能に流されがちな社会の中で、倫理や正義をどこまで優先できるかという問いを投げかけている。たとえば企業活動において、利益のために環境を損なう行為や労働者を不当に扱う行為は「生きる」ことに貢献していても、「正しく生きる」とは言えない。この言葉は、日常の選択においても善悪を見極めて行動することの大切さを思い出させる。

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