「私は師を持っていた。彼は偉大な聖人であり、非常に慈悲深かった。私は長い、非常に長い間彼に仕えたが、それでも彼は私の耳にマントラを吹き込んではくれなかった。私は決して彼のもとを離れず、仕え続け、何としても教えを受け取りたいと強く望んでいた」

サティヤ・サイ・ババの名言
サティヤ・サイ・ババの名言
  • 1926年11月23日~2011年4月24日
  • インド出身
  • 宗教指導者、霊的指導者、社会活動家
  • 奇跡を行う聖者として世界的に注目され、多くの信奉者を持つ。教育・医療・給水などの慈善事業を推進し、スピリチュアルな教えと無償の奉仕精神で知られている。

英文

”I had a Guru. He was a great saint and most merciful. I served him long – very, very long; still, he would not blow any mantra in my ears. I had a keen desire never to leave him but to stay with him and serve him and at all cost receive some instruction from him.”

日本語訳

「私は師を持っていた。彼は偉大な聖人であり、非常に慈悲深かった。私は長い、非常に長い間彼に仕えたが、それでも彼は私の耳にマントラを吹き込んではくれなかった。私は決して彼のもとを離れず、仕え続け、何としても教えを受け取りたいと強く望んでいた」

解説

この名言は、真の弟子道と師との深い霊的関係について語っている。サイ・ババが「師(グル)」への絶対的な忠誠と忍耐を表している点において、これは霊的な成熟に必要な姿勢を示す象徴的な言葉である。たとえ外面的に教えや儀式(ここではマントラ)が与えられなくても、弟子としての奉仕と献身の心こそが霊的な修行の本質であると読み取れる。

「マントラを吹き込んでくれなかった」という点は、しばしば見かけの教えや形式ばかりを求めがちな人間の性を問い直している。真の師は、形式を超えた沈黙と模範によって教えるものであり、弟子はそれを受け入れる準備が整うまで、ただ仕え、観察し、内面の変容を遂げる必要がある。教えは言葉によらず、時間と信頼の中で魂に沁み込むものとして理解されている。

現代において、即効的な知識や結果を求める風潮の中で、この言葉は「霊性は忍耐と奉仕のうちに育つ」という普遍的真理を強く伝えている。教えを急がず、師のもとで生き方そのものを学び取る姿勢こそが、深い霊的実現への道であるとサイ・ババは語っているのである。

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