「ロンドンに飽きたという人は、人生に飽きたのだ。というのも、人生のあらゆるものがロンドンにはそろっているからである」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”When a man is tired of London, he is tired of life; for there is in London all that life can afford.”
日本語訳
「ロンドンに飽きたという人は、人生に飽きたのだ。というのも、人生のあらゆるものがロンドンにはそろっているからである」
解説
この言葉は、ロンドンという都市が人生に必要なあらゆる経験や刺激を提供する場であるという賛美を通じて、人生そのものの多様性と豊かさを称えている。ジョンソンは、ロンドンの活気、文化、知識、社交、商業、そして人々の営みを総体として捉え、それらに飽きるということは、生きることへの意欲そのものを失っていると喝破しているのである。
18世紀のロンドンは、政治・経済・文化の中心であり、出版、劇場、カフェ、居酒屋、議会などあらゆる公共活動が集中していた。ジョンソン自身がその中心に身を置いて活動したことから、この言葉は彼の都市への愛着と人生観が一体となって表現された名言である。
現代においても、都市や環境を否定的に見る傾向がある一方で、自らの内面の倦怠が外界への不満にすり替わっていることも少なくない。ジョンソンの言葉は、環境の豊かさに無関心になっている時、それは外の世界ではなく、自己の生命力が衰えている証かもしれないという洞察を与える。すなわち、人生への意欲を取り戻すためには、まず世界にある多様な可能性を見つめ直すべきだという、普遍的な教訓が込められているのである。
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