「誕生日が巡ってくると、もしそれを思い出せば、人類全体が避けようと努めているような思いに私は満たされる」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”The return of my birthday, if I remember it, fills me with thoughts which it seems to be the general care of humanity to escape.”
日本語訳
「誕生日が巡ってくると、もしそれを思い出せば、人類全体が避けようと努めているような思いに私は満たされる」
解説
この言葉は、誕生日という出来事に対する憂鬱な感情を表している。多くの人々にとって誕生日は祝福や喜びの時であるが、ジョンソンにとってはそれが人生の有限性や死の確実性を思い出させる契機となっていた。彼はその重苦しい思索を「人類全体が避けている」と表現し、自己の内省と普遍的な人間の心理とを結びつけている。
18世紀のジョンソンは、しばしば死と人生の儚さに深く思いを馳せた人物であった。信仰や哲学的思索を重んじる彼にとって、誕生日は単なる祝宴ではなく、人生の終わりに近づく実感を与える節目であった。このような感情は、当時の厳しい社会状況や疫病・死の身近さとも無縁ではない。
現代においても、この感覚は共感を呼ぶ。誕生日を喜ぶ人がいる一方で、年齢を重ねることの不安や人生の有限性に思いを馳せる人も少なくない。ジョンソンの言葉は、誕生日という個人的な節目を通じて、人間が共通して抱く「生と死の意識」を鋭く指摘しているのである。
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