「『失楽園』は一度置いてしまうと、再び手に取るのが非常に難しい本である」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”Paradise Lost is a book that, once put down, is very hard to pick up again.”
日本語訳
「『失楽園』は一度置いてしまうと、再び手に取るのが非常に難しい本である」
解説
この名言は、ジョン・ミルトンの叙事詩『失楽園(Paradise Lost)』に対する辛辣なユーモアを込めた批評である。サミュエル・ジョンソンは、文学的に高く評価されながらも、読者にとっては非常に難解で重々しい作品であることを皮肉っている。
ここで言う「置いてしまう」とは、読むのをやめることであり、一度中断すると再び読み進める気力が湧かないことを意味する。これは作品の文体の厳格さ、主題の荘厳さ、読解の困難さによるものだ。つまり、文学としての価値と、読者としての楽しさが必ずしも一致しないという点がこの言葉の皮肉である。
この言葉は、現代にも通じる。古典的名著とされる作品の中には、その意義や影響力は大きくとも、読者を引き込む力に欠けるものも少なくない。ジョンソンの名言は、文学の評価において「読む体験のしやすさ」も無視できないという真理を、軽妙に示している。
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