「すべての騒音の中で、音楽は最も不快でないものだと思う」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”Of all noises, I think music is the least disagreeable.”
日本語訳
「すべての騒音の中で、音楽は最も不快でないものだと思う」
解説
この言葉は、ジョンソンの音楽に対する皮肉混じりの評価を示している。彼は音楽を完全に肯定しているわけではなく、むしろ「雑音の一種」と見なしつつ、その中ではまだ受け入れやすいと述べている。ここには、感覚的な快楽に対して慎重な姿勢を崩さなかったジョンソンの気質が表れている。
18世紀イギリスにおいては音楽が宮廷や市民社会で盛んになりつつあり、多くの人々に娯楽と洗練を与えていた。しかしジョンソンは、音楽に没頭することを知的追求よりも低い営みと見なす傾向があった。彼のこの言葉は、文学や思索を重んじた人物としての価値観の反映であると考えられる。
現代においては、この言葉は逆説的な面白さを持つ。多くの人々にとって音楽は雑音ではなく芸術であり、精神的な充足や感動を与える。しかし、この言葉を通じて我々は、芸術や文化の価値は時代や個人の感覚によって異なることを理解できる。ジョンソンの冷めた見方は、音楽の普遍的評価に対する対照的な視点として現代人にも思索を促すのである。
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