「人は一冊の本を書くために、図書館の半分をひっくり返すものだ」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”A man will turn over half a library to make one book.”
日本語訳
「人は一冊の本を書くために、図書館の半分をひっくり返すものだ」
解説
この言葉は、優れた著作を生み出すためには膨大な知識と労力が必要であることを示している。ジョンソンは、一冊の本の背後には、数えきれないほどの資料と先人の知恵が積み重なっているという事実を簡潔に表現している。創造は孤立した行為ではなく、既存の知の集積を土台にして成り立つという認識に立脚している。
ここで言う「図書館の半分」とは比喩的表現であり、著述家が一つの主張や物語を構築するために、いかに多くの書物を読み漁り、調査し、思索を重ねるかを意味している。つまり、創作とは大量の知識の取捨選択と再構成の作業である。その過程における努力や苦労は、完成した作品の中に見えにくくとも確実に刻まれている。
現代においても、信頼に足る論文や本を書くには、幅広い文献の検討と深い洞察が不可欠である。短い一文の裏にも、数百ページにわたる研究の成果があるかもしれない。ジョンソンのこの言葉は、学問や文学における誠実な姿勢と、知の継承への敬意を私たちに思い出させるものである。
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