「マイケル・デュカキスの話を長く聞いていれば、私は、今が経済不況で、人々がホームレスになり、食べ物や医療にも事欠き、失業者対策をしなければならないと信じ込んでしまうだろう」

- 1911年2月6日~2004年6月5日
- アメリカ合衆国出身
- 俳優、政治家、第40代アメリカ合衆国大統領
俳優として成功を収めた後、カリフォルニア州知事を経て大統領に就任。小さな政府と自由市場を重視する「レーガノミクス」を推進し、冷戦期には強硬な対ソ連政策で「冷戦終結」に貢献した。保守主義の象徴的存在としてアメリカ政治に大きな影響を与えた。
英文
“You know, if I listened to Michael Dukakis long enough, I would be convinced we’re in an economic downturn and people are homeless and going without food and medical attention and that we’ve got to do something about the unemployed.”
日本語訳
「マイケル・デュカキスの話を長く聞いていれば、私は、今が経済不況で、人々がホームレスになり、食べ物や医療にも事欠き、失業者対策をしなければならないと信じ込んでしまうだろう」
解説
この言葉は、ロナルド・レーガンが1988年大統領選挙に関連して、民主党候補であったマイケル・デュカキスの悲観的な経済観を皮肉った発言である。レーガンは、自らが推進してきた経済政策によってアメリカ経済は成長しているという自負を持ち、過度な悲観論に基づく政策提案に批判的な姿勢を示した。ここには、楽観主義と現実主義に基づくレーガン流の政治スタイルが色濃く表れている。
現代においても、経済状況の評価をめぐる政治的対立は変わらず続いている。一方が危機を強調し、他方が回復や成長を強調するという構図は、政治キャンペーンの常套手段となっている。レーガンのこの言葉は、経済や社会問題に対する見方が、しばしば事実そのもの以上に政治的立場によって左右されることを鋭く指摘している。
例えば、経済指標の読み方や雇用統計の解釈においても、政権与党と野党の間で大きな評価の違いが生まれる現象がしばしば見られる。レーガンのこの発言は、政治的レトリックに惑わされず、事実に基づいて冷静に状況を判断することの重要性を今なお力強く伝えている。
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