「この国で私たちが気づいたこと、あるいは今になってより自覚するようになったことは、最良の時代であっても常に存在してきた一つの問題、すなわち鉄格子の上で眠っている人々、つまり自らの選択でホームレスとなっている人々の問題である」

- 1911年2月6日~2004年6月5日
- アメリカ合衆国出身
- 俳優、政治家、第40代アメリカ合衆国大統領
俳優として成功を収めた後、カリフォルニア州知事を経て大統領に就任。小さな政府と自由市場を重視する「レーガノミクス」を推進し、冷戦期には強硬な対ソ連政策で「冷戦終結」に貢献した。保守主義の象徴的存在としてアメリカ政治に大きな影響を与えた。
英文
“What we have found in this country, and maybe we’re more aware of it now, is one problem that we’ve had, even in the best of times, and that is the people who are sleeping on the grates, the homeless, you might say, by choice.”
日本語訳
「この国で私たちが気づいたこと、あるいは今になってより自覚するようになったことは、最良の時代であっても常に存在してきた一つの問題、すなわち鉄格子の上で眠っている人々、つまり自らの選択でホームレスとなっている人々の問題である」
解説
この言葉は、ロナルド・レーガンがホームレス問題について語った際の発言であり、彼の個人責任に対する強調を示している。レーガンは、経済状況の良し悪しにかかわらず、ホームレスには個人の選択や行動に起因する側面があると指摘し、単なる経済的要因だけでは説明できない問題であるとの認識を示した。この見方は、福祉国家に対する慎重な姿勢とも重なっている。
現代においても、ホームレス問題の複雑さは続いている。経済的困窮だけでなく、精神的健康問題や薬物依存、家庭崩壊など、複数の要素が絡み合っているため、一概に経済政策だけでは解決できない。レーガンの指摘は、支援政策を設計する際に、個人の選択や社会的背景の双方を考慮する必要があることを示唆している。
例えば、現代の都市政策においても、単なる住宅提供では根本的な問題解決に至らず、精神医療支援やリハビリプログラムとの連携が不可欠とされる。レーガンのこの言葉は、社会問題に対する複眼的なアプローチと、個人の責任と支援のバランスをどう取るかという課題を今なお考えさせるものである。
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