「ベトナムのジャングルで何年過ごすことになるかを語るのは馬鹿げている。国全体を舗装して駐車線を引いたとしても、クリスマスまでには帰れるだろうに」

- 1911年2月6日~2004年6月5日
- アメリカ合衆国出身
- 俳優、政治家、第40代アメリカ合衆国大統領
俳優として成功を収めた後、カリフォルニア州知事を経て大統領に就任。小さな政府と自由市場を重視する「レーガノミクス」を推進し、冷戦期には強硬な対ソ連政策で「冷戦終結」に貢献した。保守主義の象徴的存在としてアメリカ政治に大きな影響を与えた。
英文
“It’s silly talking about how many years we will have to spend in the jungles of Vietnam when we could pave the whole country and put parking stripes on it and still be home by Christmas.”
日本語訳
「ベトナムのジャングルで何年過ごすことになるかを語るのは馬鹿げている。国全体を舗装して駐車線を引いたとしても、クリスマスまでには帰れるだろうに」
解説
この言葉は、ロナルド・レーガンがベトナム戦争に対する苛立ちと皮肉を込めて語ったものである。レーガンは、アメリカの圧倒的な軍事力をもってすれば、長期戦になるはずがないという認識を、極端な例え話によって表現した。ここには、戦争指導の迷走や消耗戦への懸念、早期決着を望む心情がにじんでいる。
現代においても、軍事介入の泥沼化や、当初の見通しと実際の長期化とのギャップは国際社会で繰り返し問題となっている。レーガンのこの言葉は、軍事力だけでは戦争を終わらせることはできず、政治的・社会的な現実を見据えた戦略が不可欠であるという教訓を、痛烈な皮肉を通して訴えている。
例えば、イラク戦争やアフガニスタン紛争においても、短期決着が期待されながら結果的に長期化し、複雑な問題が噴出した事例は記憶に新しい。レーガンのこの言葉は、戦争の計画と現実のギャップを冷静に見極める重要性と、安易な介入に対する警戒心を今なお力強く伝えている。
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