「モーセが十戒をアメリカ議会に通していたら、どのようなものになっていたかと時々考えることがある」

- 1911年2月6日~2004年6月5日
- アメリカ合衆国出身
- 俳優、政治家、第40代アメリカ合衆国大統領
俳優として成功を収めた後、カリフォルニア州知事を経て大統領に就任。小さな政府と自由市場を重視する「レーガノミクス」を推進し、冷戦期には強硬な対ソ連政策で「冷戦終結」に貢献した。保守主義の象徴的存在としてアメリカ政治に大きな影響を与えた。
英文
“I have wondered at times what the Ten Commandments would have looked like if Moses had run them through the US Congress.”
日本語訳
「モーセが十戒をアメリカ議会に通していたら、どのようなものになっていたかと時々考えることがある」
解説
この言葉は、ロナルド・レーガンがアメリカ議会の複雑さと非効率さをユーモアを交えて批判したものである。レーガンは、原則や真理であっても、政治の場に持ち込まれると妥協と修正を重ねられ、本来の明快さを失ってしまうという現象を、十戒という普遍的な道徳律を例にとって風刺した。この発言には、政治過程に対する根源的な懐疑と、単純で力強い原則を守ることの重要性が込められている。
現代においても、立法過程における複雑な妥協や利害調整が、本来の目的や理念を曖昧にしてしまう問題は広く指摘されている。レーガンのこの言葉は、政治には現実的な調整が不可欠である一方で、基本的な価値や原則を見失ってはならないという警鐘をユーモラスに鳴らしている。
例えば、社会福祉改革や財政政策などにおいても、理想的なビジョンが現実の妥協によって骨抜きにされることは少なくない。レーガンのこの言葉は、政治における手続きの重要性を認めつつも、核心となる原則を常に意識し続けるべきだという普遍的な教訓を今なお力強く伝えている。
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