「映画作家にとって金は目的を達成するための手段であるのに対し、企業の発想では金そのものが目的となっている。現在、インディペンデント映画は非常に混乱していると思う。というのも、娯楽が市場で利益を生むよう過剰な圧力がかかっているからだ」

ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
  • 1936年8月18日~2025年9月16日(89歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 俳優、映画監督、プロデューサー、環境活動家

英文

”Whereas money is a means to an end for a filmmaker, to the corporate mind money is the end. Right now, I think independent film is very confused, because there’s excess pressure in the marketplace for entertainment to pay off.”

日本語訳

「映画作家にとって金は目的を達成するための手段であるのに対し、企業の発想では金そのものが目的となっている。現在、インディペンデント映画は非常に混乱していると思う。というのも、娯楽が市場で利益を生むよう過剰な圧力がかかっているからだ」

解説

この言葉は、芸術と商業主義の根本的な対立を鋭く指摘している。映画作家にとって金は作品を実現するための手段であるのに対し、企業にとっては利益そのものが究極の目的となる。この視点の違いが、独立系映画に混乱をもたらしているというのがレッドフォードの主張である。つまり、市場原理による過度な圧力が芸術性を損なう危険を示している。

ロバート・レッドフォードは、商業映画だけでなく、サンダンス映画祭を通じてインディペンデント映画を支援してきた人物である。その経験から、映画制作が純粋な表現の場でなく、収益至上主義に巻き込まれる現実を間近に見てきた。この発言は、インディペンデント映画を守りたいという彼の信念と強く結びついている。

現代においても、この問題は続いている。配信サービスや大手スタジオの支配が強まる中、独立系映画は市場の圧力に晒され、商業的成功を求められるようになっている。レッドフォードの言葉は、芸術が利益の手段に堕する危うさを批判し、同時に創作の自由を守る必要性を訴えているのである。

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