「私がやりたいのはスリラーだ。長い間それを望んできたが、特殊効果に全く依存しない作品だ。ただ純粋に心理的で、しかし徹底的に恐怖を与えるようなもの。それをやりたいのだが、まだ出会えていない」

ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
  • 1936年8月18日~2025年9月16日(89歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 俳優、映画監督、プロデューサー、環境活動家

英文

”What I would like to do is a thriller. I’ve been wanting to do that for a long time, but one that was not at all dependent on special effects. Just purely psychological, but will scare the hell out of you. That’s what I would like to do. I have not found it yet.”

日本語訳

「私がやりたいのはスリラーだ。長い間それを望んできたが、特殊効果に全く依存しない作品だ。ただ純粋に心理的で、しかし徹底的に恐怖を与えるようなもの。それをやりたいのだが、まだ出会えていない」

解説

この言葉は、映画における心理的スリラーへの関心を明確に示している。特殊効果に頼らず、観客の心に直接作用する恐怖を描くことこそが目標だと語っている点に特徴がある。つまり、視覚的な派手さではなく、人間心理の深層に迫るリアルな恐怖を重視している。

ロバート・レッドフォードは俳優・監督として幅広い作品に携わってきたが、その多くは人間関係や社会問題をテーマとしたものであった。彼が望むスリラー像もまた、ハリウッド大作にありがちな派手な特殊効果とは無縁で、むしろ『スリーパー』や『大統領の陰謀』のように、緊張感と心理的圧迫を軸にした作品であると考えられる。この発言は、彼の芸術観と一貫している。

現代においても、この姿勢は重要である。ホラーやスリラー映画がCGや特殊効果に頼る傾向が強い一方で、心理的恐怖を描いた作品は観客に強い印象を残す。例えば『ゲット・アウト』や『ブラック・スワン』のように、心理描写が観客を深く揺さぶる例がある。レッドフォードの言葉は、映画の本質は人間の心理を掘り下げることにあるという普遍的な信念を伝えているのである。

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