「私は神話を信じている。ジョーゼフ・キャンベルの考えを共有していると思う。つまり、神話を持たない文化や社会は死に絶えるというもので、私たちはその状態に近づいている」

ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
ロバート・レッドフォード(画像はイメージです)
  • 1936年8月18日~2025年9月16日(89歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 俳優、映画監督、プロデューサー、環境活動家

英文

”I believe in mythology. I guess I share Joseph Campbell’s notion that a culture or society without mythology would die, and we’re close to that.”

日本語訳

「私は神話を信じている。ジョーゼフ・キャンベルの考えを共有していると思う。つまり、神話を持たない文化や社会は死に絶えるというもので、私たちはその状態に近づいている」

解説

この言葉は、神話が文化や社会に果たす根源的役割について語っている。ジョーゼフ・キャンベルは神話学者として、神話が人間社会の精神的基盤であり、共通の物語や象徴を失った社会は弱体化すると主張した。レッドフォードはこの考えに共感し、現代社会が神話を失いつつあることへの危機感を表明している。

ロバート・レッドフォードは俳優・監督としてだけでなく、文化活動や教育活動を通じて、人間の物語性を重視してきた人物である。彼の作品や映画祭の理念は、単なる娯楽を超えて人間をつなぐ物語の力を信じる姿勢に根ざしている。この発言は、その文化観の延長線上にあり、社会の精神的貧困への警鐘として読むことができる。

現代的に考えると、この言葉は神話的物語の不在が引き起こす文化的空洞化を指摘している。ポピュラーカルチャーやメディアが短期的な娯楽に傾く中で、社会を結びつける深い物語や象徴が失われつつある。レッドフォードの言葉は、芸術や物語が果たすべき役割を再確認させ、人類が共有できる神話的な物語の必要性を強調しているのである。

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