「風もないのに葉が揺れる木のような奇跡をラビが語るのを聞くと、私はその奇跡を現実の世界に当てはめて、自然現象として説明しようとした」

リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
  • 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 理論物理学者

英文

“When I would hear the rabbi tell about some miracle such as a bush whose leaves were shaking but there wasn’t any wind, I would try to fit the miracle into the real world and explain it in terms of natural phenomena.”

日本語訳

「風もないのに葉が揺れる木のような奇跡をラビが語るのを聞くと、私はその奇跡を現実の世界に当てはめて、自然現象として説明しようとした」

解説

この言葉には、自然現象に対する合理的理解を追求する科学的精神が表れている。著者は宗教的な奇跡譚に触れても、それをそのまま信じるのではなく、物理法則や自然のメカニズムで説明可能かどうかを考える姿勢を持ち続けた。この態度は、幼少期からすでに科学的探究心が強く根付いていたことを示している。

「風がないのに葉が揺れる」という現象は、一見神秘的に見えるが、たとえば地面の振動や空気の流れなど、他の自然的要因が関係している可能性がある。こうした視点は、科学が未知の事象を説明するためにまず自然の範囲内での仮説を立てるという基本的な手法と一致する。

この考え方は現代においても重要である。私たちはしばしば「説明できないこと=奇跡」とみなしてしまいがちだが、まずは観察と検証を通して自然の仕組みの中で考えることが、知識と理解を深める第一歩となる。この名言は、好奇心と懐疑心の両方を併せ持つことの大切さを教えている。

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