「人類にとって、私たちはまだ時間のごく始まりにいる。問題に取り組むことは当然のことだ。しかし未来には何万年という時間がある。私たちの責任は、できることを行い、学べることを学び、解決策を改善し、それを引き継いでいくことである」

- 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 理論物理学者
英文
”We are at the very beginning of time for the human race. It is not unreasonable that we grapple with problems. But there are tens of thousands of years in the future. Our responsibility is to do what we can, learn what we can, improve the solutions, and pass them on.”
日本語訳
「人類にとって、私たちはまだ時間のごく始まりにいる。問題に取り組むことは当然のことだ。しかし未来には何万年という時間がある。私たちの責任は、できることを行い、学べることを学び、解決策を改善し、それを引き継いでいくことである」
解説
この言葉は、人類史における長期的な視点と責任を強調している。ファインマンは、人類の歴史を宇宙的スケールで見ればまだ始まったばかりであり、困難に直面するのは自然なことだと述べている。そして、短期的な成果や世代の利益だけでなく、未来の世代に知識と解決策を引き渡すことが人間の使命であると説いている。
背景には、科学者としてのファインマンの思想がある。彼は常に科学を「人類全体の共有財産」として捉え、個人の業績よりも知識を積み重ねて次世代へ継承する流れを重視していた。これは科学史の流れとも一致しており、ニュートンやアインシュタインの理論を基盤にさらに発展してきたことがその好例である。
現代社会においても、この言葉は普遍的な意味を持つ。環境問題、エネルギー、人工知能などの課題は一世代で解決できるものではない。だからこそ、学びと改善を繰り返し、未来へ引き継ぐ姿勢が不可欠である。ファインマンの言葉は、人類が直面する課題に対して楽観と責任感を同時に持つべきだという力強い指針を与えている。
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