「人々はしばしば私をペテン師だと思う。しかし私はたいてい正直なのだ、ある意味で――その正直さがしばしば誰にも信じてもらえない形で現れるのだ!」

リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
  • 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 理論物理学者

英文

”People often think I’m a faker, but I’m usually honest, in a certain way – in such a way that often nobody believes me!”

日本語訳

「人々はしばしば私をペテン師だと思う。しかし私はたいてい正直なのだ、ある意味で――その正直さがしばしば誰にも信じてもらえない形で現れるのだ!」

解説

この言葉は、ファインマンの率直さとユーモアを示している。彼は常識にとらわれない発言や突拍子もない行動をすることが多く、そのため誤解を招くこともあった。しかしそれは虚偽ではなく、むしろ正直に物事を語った結果として、周囲が冗談やごまかしと受け取ってしまったのである。ここには、正直であることが逆に信じてもらえない皮肉が表れている。

背景として、ファインマンは「冗談好きで型破りな天才」として知られ、物理学の講義でも日常の比喩やユーモラスな例を多用した。真剣な科学的説明をしているにもかかわらず、その表現のあまりの率直さや単純さが「ふざけている」と誤解されることも少なくなかった。彼の正直さは、常識や体裁を超えた独自の表現方法と深く結びついていたのである。

現代においても、この言葉はコミュニケーションの難しさを示唆している。誠実であることが必ずしも信頼につながらないという逆説は、科学者に限らず誰にでも当てはまる。ファインマンの言葉は、正直さを貫くことの大切さと同時に、伝え方や受け取り方の違いに敏感である必要を教えている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「リチャード・P・ファインマン」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る