「これが私の学び方だ――何かを理解するために自分で解き明かそうとする、言い換えれば自分で創り出すことによって理解するのだ。もちろん百分の百創り出すわけではなく、進むべき方向のヒントは得るが、細部は覚えない。それらは自分で解き明かすのである」

リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
  • 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 理論物理学者

英文

”It’s the way I study – to understand something by trying to work it out or, in other words, to understand something by creating it. Not creating it one hundred percent, of course; but taking a hint as to which direction to go but not remembering the details. These you work out for yourself.”

日本語訳

「これが私の学び方だ――何かを理解するために自分で解き明かそうとする、言い換えれば自分で創り出すことによって理解するのだ。もちろん百分の百創り出すわけではなく、進むべき方向のヒントは得るが、細部は覚えない。それらは自分で解き明かすのである」

解説

この言葉は、ファインマン独自の学習法を明確に示している。彼は単に本を読み暗記するのではなく、自ら問題を組み立て、解法を再発見するように学んでいた。この「自分で創り出す」という姿勢は、理解を表面的な知識ではなく、深い直観として身につけるための方法であった。

背景として、ファインマンは学生時代から複雑な物理理論を自力で再構築する習慣を持ち、それが後にファインマン・テクニックと呼ばれる学習法につながった。細部を丸暗記せず、考え方の流れだけをつかみ、解き直すことで本質を掴むという方法は、彼の物理学的な創造力を支える基盤となった。

現代においても、この言葉は有効な学習指針である。数学や物理学に限らず、あらゆる分野で「自分で試行錯誤しながら解き明かす」ことが本当の理解につながる。ファインマンの言葉は、知識を受け身で得るのではなく、能動的に再創造することが学びの核心であると示している。

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