「世界のすべては同じ原子からできており、星々も私たち自身と同じ物質でできていることが発見された。そうなると問題は、私たちの物質がどこから来たのかということである。生命がどこから来たのか、地球がどこから来たのかというだけでなく、生命や地球を形作るその物質がどこから来たのか、ということである」

- 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 理論物理学者
英文
”It has been discovered that all the world is made of the same atoms, that the stars are of the same stuff as ourselves. It then becomes a question of where our stuff came from. Not just where did life come from, or where did the earth come from, but where did the stuff of life and of the earth come from?”
日本語訳
「世界のすべては同じ原子からできており、星々も私たち自身と同じ物質でできていることが発見された。そうなると問題は、私たちの物質がどこから来たのかということである。生命がどこから来たのか、地球がどこから来たのかというだけでなく、生命や地球を形作るその物質がどこから来たのか、ということである」
解説
この言葉は、宇宙と人間の根源的なつながりを指摘している。近代科学の発展により、地球上の物質と星々を構成する物質が同じ原子であることが明らかになった。この事実は、人間と宇宙が本質的に同じ素材でできているという深い認識をもたらした。
背景には、20世紀における恒星進化と核融合の研究がある。星の内部で水素やヘリウムが核融合を起こし、炭素や酸素など生命に不可欠な重元素が生成されるという理解が進んだことで、私たちの体を構成する物質が星の内部で生まれたことがわかってきた。カール・セーガンの「われわれは星のかけらからできている」という表現とも共鳴する内容である。
現代においても、この言葉は科学的発見の持つ哲学的意味を強調している。生命や地球の起源を問うとき、それは必然的に宇宙の歴史や星々の運命と結びつく。ファインマンの言葉は、私たちが宇宙の一部であるという認識が科学的にも確立されたことを示している。
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