「科学に価値はあるのか。私は、何かを行う力そのものが価値であると考える。その結果が良いことか悪いことかは、それがどのように使われるかによって決まるが、力そのものには価値がある」

- 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 理論物理学者
英文
”Is science of any value? I think a power to do something is of value. Whether the result is a good thing or a bad thing depends on how it is used, but the power is a value.”
日本語訳
「科学に価値はあるのか。私は、何かを行う力そのものが価値であると考える。その結果が良いことか悪いことかは、それがどのように使われるかによって決まるが、力そのものには価値がある」
解説
この言葉は、科学の本質的な価値は「力」そのものにあるとする考えを示している。科学は善悪を持たないが、それによって人類は自然を理解し、コントロールする力を得てきた。その力が発揮されるときに結果が良いか悪いかを決めるのは、科学そのものではなく人間の判断である。
歴史を見ても、科学の力は原子力のように発電にも兵器にも用いられてきた。ファインマン自身、マンハッタン計画に参加した経験から、科学は中立的だが人間の選択が倫理的責任を伴うことを深く理解していた。
現代ではAIやバイオテクノロジーの進展が、社会に大きな恩恵をもたらす一方でリスクも孕んでいる。ファインマンの言葉は、科学を否定するのではなく、力をどう使うかが人類の未来を決めるという普遍的な警句として受け止められるべきである。
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