「行動の決断において、何をすべきかを決めるときには、常に『〜すべき』という要素が含まれている。そしてそれは『これをしたらどうなるか』だけから導き出すことはできない」

リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
  • 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 理論物理学者

英文

”In any decision for action, when you have to make up your mind what to do, there is always a ‘should’ involved, and this cannot be worked out from, ‘If I do this, what will happen?’ alone.”

日本語訳

「行動の決断において、何をすべきかを決めるときには、常に『〜すべき』という要素が含まれている。そしてそれは『これをしたらどうなるか』だけから導き出すことはできない」

解説

この言葉は、行動の判断における倫理や価値観の重要性を指摘している。科学的推論や論理だけでは、実際にどう行動すべきかを完全に決めることはできない。そこには「すべきかどうか」という価値判断が必ず入り込むためである。

背景として、ファインマンは科学者として合理性を重んじながらも、人間の意思決定は単なる因果関係や予測だけでは成り立たないことを理解していた。特に核兵器の開発に関わった経験から、技術的に可能であっても「それをすべきかどうか」という問題が常に存在することを痛感していた。

現代社会においても、AIの利用や遺伝子編集など、新しい技術には「できる」ことと「すべき」ことの差が常に問われている。ファインマンの言葉は、科学的合理性と倫理的責任の両立を考える上で普遍的な指針となっている。

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