「私は名誉というものを信じていない――それは私を不快にさせる。名誉は厄介なものだ。名誉とは肩章であり、制服のようなものだ。父が私をそう育てたのだ」

リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
リチャード・P・ファインマン(画像はイメージです)
  • 1918年5月11日~1988年2月15日(69歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 理論物理学者

英文

“I don’t believe in honors – it bothers me. Honors bother: honors is epaulettes; honors is uniforms. My papa brought me up this way.”

日本語訳

「私は名誉というものを信じていない――それは私を不快にさせる。名誉は厄介なものだ。名誉とは肩章であり、制服のようなものだ。父が私をそう育てたのだ」

解説

この言葉には、名誉や肩書きに対するファインマンの根本的な不信と反発が表れている。彼にとって「名誉」とは、外面的な評価や形式的な象徴であり、本質ではないものであった。肩章(epaulettes)や制服(uniforms)は、軍隊的・官僚的なヒエラルキーを象徴するものであり、真の知的探究や誠実な態度とはかけ離れているという感覚が見て取れる。

ファインマンはノーベル賞を受賞した後も、形式や栄誉を好まず、独立した姿勢を貫いた。彼の父は幼少期から、個人の価値を「肩書きや地位」ではなく「中身」で判断するべきだという考えを教えていた。これは、知識や好奇心そのものに価値を見出す科学者としての原点でもある。

現代においてもこの姿勢は、過剰な肩書き主義や権威主義への批判として意味を持つ。ファインマンの名言は、何よりも中身と誠実さを重視する生き方を提示しているのであり、功績よりも人間性そのものが問われるべきだという普遍的な価値観を私たちに教えている。

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