「歴史とスカンクの臭いの違いを見分けるのが非常に難しいことがあるのです」

- 1892年12月21日~1983年3月15日(90歳没)
- イギリス出身
- 作家、評論家、ジャーナリスト、フェミニスト
英文
”It is sometimes very hard to tell the difference between history and the smell of skunk.”
日本語訳
「歴史とスカンクの臭いの違いを見分けるのが非常に難しいことがあるのです」
解説
この言葉は、歴史の醜悪さや腐敗臭を皮肉的に表現したものである。レベッカ・ウェストは、歴史を単なる偉業や進歩の記録としてではなく、しばしば不正、裏切り、流血といった不快で忌まわしい事実の積み重ねとして捉えている。スカンクの悪臭との比較は、歴史が人間にとって避けがたく強烈な不快感を伴うものだという認識を鮮烈に示している。
20世紀の歴史は二度の世界大戦、全体主義の台頭、植民地主義の崩壊など、壮大であると同時に悲惨な出来事に満ちていた。ウェストの表現は、そのような時代背景に基づき、歴史を美化することへの拒絶と、真実を直視する姿勢を示している。つまり、歴史は称賛される物語ではなく、時に悪臭を放つ現実の記録であるという批評である。
現代においても、この比喩は有効である。歴史の中には英雄譚と同時に、戦争犯罪や抑圧の事実が存在し、それらを無視することはできない。ウェストの言葉は、歴史を学ぶことはしばしば不快な悪臭に耐える行為であり、その中にこそ人間の真実が潜んでいるのだと警告しているのである。
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