「いかなる本も禁じられるべきではありません。その行為は嬰児殺しと同じくらい弁護の余地がないのです」

- 1892年12月21日~1983年3月15日(90歳没)
- イギリス出身
- 作家、評論家、ジャーナリスト、フェミニスト
英文
”God forbid that any book should be banned. The practice is as indefensible as infanticide.”
日本語訳
「いかなる本も禁じられるべきではありません。その行為は嬰児殺しと同じくらい弁護の余地がないのです」
解説
この言葉は、言論と表現の自由の絶対的な擁護を示している。レベッカ・ウェストは、書物の禁止を人間の基本的な自由への重大な侵害とみなし、その非道さを「嬰児殺し」という極端な比喩で表現している。ここには、本を禁じることは人間の精神の成長や文化の可能性を奪う行為であるという強い確信が込められている。
20世紀初頭から中盤にかけて、多くの国で政治的・宗教的理由による検閲や出版禁止が行われた。ウェストの発言は、そうした時代背景に対する批判的応答であり、書物を禁ずることが社会に与える破壊的影響を鋭く告発している。彼女にとって、本は人間の思想や自由の象徴であり、それを奪うことは人間性そのものを否定する行為であった。
現代においてもこの言葉は重みを持つ。本の禁止や焚書は、依然として世界の一部で行われており、またSNSやデジタル検閲の形で新しい表現の抑圧が現れている。ウェストの言葉は、表現の自由を守ることが社会の健全さを保つために不可欠であり、いかなる大義名分でも検閲は正当化できないという普遍的な原則を強く訴えているのである。
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