「独身の誓いとは、キリストと教会に対して自らの言葉を守ることであり、義務であり、司祭の内面的成熟の証であり、それは彼自身の人格的尊厳の表れである」

- 1920年5月18日~2005年4月2日(84歳没)
- ポーランド出身
- ローマ教皇、哲学者、神学者
英文
”The vow of celibacy is a matter of keeping one’s word to Christ and the Church. a duty and a proof of the priest’s inner maturity; it is the expression of his personal dignity.”
日本語訳
「独身の誓いとは、キリストと教会に対して自らの言葉を守ることであり、義務であり、司祭の内面的成熟の証であり、それは彼自身の人格的尊厳の表れである」
解説
この言葉は、ヨハネ・パウロ2世が司祭の独身制の意義を明確に述べたものである。彼にとって独身の誓いは単なる制度的義務ではなく、キリストと教会への忠誠を具体的に示す行為であった。それは司祭が自らの生涯を神と共同体に捧げるという自由な選択であり、同時に信仰的責任の履行でもある。
歴史的背景として、この教えはカトリック教会が長らく保持してきた独身制の伝統に基づいている。20世紀には独身制に対する批判や再考を求める声も強まったが、ヨハネ・パウロ2世はむしろその意義を強調し、独身は成熟した人格と自己犠牲の象徴であると説いた。彼は独身を否定的に捉えるのではなく、司祭の尊厳を高める選択として理解したのである。
現代においても、この言葉は誓いと責任の重みを再確認させる。司祭の独身制に限らず、人間が約束を守り抜く姿勢は成熟と尊厳の証である。例えば結婚や職業における誓約も同様に、単なる義務ではなく人格的成長と尊敬をもたらすものとなる。この名言は、誓いを守ることが人間の尊厳を形づくるという普遍的な真理を示しているのである。
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