「これから先、人類が生き延びることができるのは、意識的な選択と意図的な方策によってのみである」

- 1920年5月18日~2005年4月2日(84歳没)
- ポーランド出身
- ローマ教皇、哲学者、神学者
英文
”From now on it is only through a conscious choice and through a deliberate policy that humanity can survive.”
日本語訳
「これから先、人類が生き延びることができるのは、意識的な選択と意図的な方策によってのみである」
解説
この言葉は、人類の未来は偶然や自然の流れに任せられないという強い警告である。ヨハネ・パウロ2世は、核兵器の脅威や環境破壊、社会的不正義など、20世紀後半の深刻な問題を背景に、この発言をしている。ここで言う「意識的な選択」とは、倫理的な判断と責任を持った決断を意味し、「意図的な方策」とはそれを具体的な政策や行動に落とし込むことを指している。
歴史的背景としては、冷戦下における核軍拡競争や、急速な産業発展による環境危機が大きい。無策や惰性のままに進めば、人類は自らの手で破滅を招く可能性があった。ヨハネ・パウロ2世はその現実を踏まえ、人間が自由意思を正しく用いなければ未来はないと断言したのである。これは同時に、人間の尊厳と自由の大切さを説いたカトリックの思想とも結びついている。
現代においても、この言葉は気候変動への対応や国際紛争の回避といった課題に直結する。例えば温暖化対策を怠れば取り返しのつかない事態を招くが、意識的に政策を選び取ることで未来を守ることができる。この名言は、人類の存続には責任ある選択と計画的行動が不可欠であることを、時代を超えて訴えているのである。
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