「『もっと人間的なキリスト教を持てないだろうか。十字架なしで、イエスなしで、自分を捨てることなしで』と言うかもしれない。そのようにして私たちは菓子店のキリスト者になってしまうだろう。きれいで甘いが、真のキリスト者ではない」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“You might say, ‘Can’t we have a more human Christianity, without the cross, without Jesus, without stripping ourselves?’ In this way we’d become pastry-shop Christians, like a pretty cake and nice sweet things. Pretty, but not true Christians.”

日本語訳

「『もっと人間的なキリスト教を持てないだろうか。十字架なしで、イエスなしで、自分を捨てることなしで』と言うかもしれない。そのようにして私たちは菓子店のキリスト者になってしまうだろう。きれいで甘いが、真のキリスト者ではない」

解説

この言葉は、キリスト教信仰の本質が犠牲と自己放棄にあることを強調している。もし十字架やイエスの苦難を避け、表面的に心地よい部分だけを選んだなら、それは「菓子店のキリスト者」、つまり外見は美しくても実質を欠いた存在になってしまうと警告している。信仰は甘美さではなく真理に根ざすべきであるという厳しい指摘である。

背景には、現代社会における「都合のよい信仰」への傾向がある。犠牲や献身を避け、慰めや快適さだけを求める姿勢は、信仰の本質から逸れてしまう。教皇は、十字架を抜きにしてはキリスト教は成立しないと強調し、信仰の核心に立ち返る必要を訴えている。

この名言は、宗教を超えて普遍的な意味を持つ。人生において真実の成長や成熟は、困難や犠牲を避けては得られない。見た目の華やかさや心地よさだけを追い求めれば、本物の人間性を失う危険がある。したがってこの言葉は、信仰者に限らず、安易さではなく真実を選ぶ勇気を呼びかけるメッセージである。

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