「否定的なニュースが出ることはあるが、それはしばしば誇張され、操作されてスキャンダルを広める。ジャーナリストは時に、糞便愛好症にかかり、ひいては糞便摂食症を助長する危険を冒している。これはすべての人を汚す罪であり、つまり積極的な側面よりも否定的な側面に注目する傾向のことである」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“Sometimes negative news does come out, but it is often exaggerated and manipulated to spread scandal. Journalists sometimes risk becoming ill from coprophilia and thus fomenting coprophagia: which is a sin that taints all men and women, that is, the tendency to focus on the negative rather than the positive aspects.”

日本語訳

「否定的なニュースが出ることはあるが、それはしばしば誇張され、操作されてスキャンダルを広める。ジャーナリストは時に、糞便愛好症にかかり、ひいては糞便摂食症を助長する危険を冒している。これはすべての人を汚す罪であり、つまり積極的な側面よりも否定的な側面に注目する傾向のことである」

解説

この言葉は、メディアの役割と情報の受け取り方に対する厳しい警告である。否定的なニュースは現実として存在するが、それが過度に誇張され、扇情的に扱われると、人々にスキャンダルへの興味を煽ることになる。教皇はこの現象を「糞便愛好症」「糞便摂食症」という強烈な比喩で表し、否定的なものに執着する病的傾向を罪として批判している。

背景には、現代社会における報道姿勢への不信感がある。メディアは人々に事実を伝える使命を持つ一方で、視聴率や話題性を優先し、否定的な側面ばかりを強調することがある。教皇はその風潮が社会全体を汚し、人々を真実から遠ざけると懸念している。ここで強調されるのは、報道における倫理とバランスの必要性である。

この名言は、報道機関に限らず、私たち自身の姿勢にも当てはまる。人はしばしば他者の欠点や失敗に注目しがちだが、それは健全な共同体を損ない、信頼を破壊する。逆に、肯定的な面や建設的な側面に目を向けることは、社会を成長させ、人間関係を豊かにする。したがってこの言葉は、情報の発信者だけでなく受け手にも、より健全で責任ある態度を求める普遍的な教えである。

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