「虚栄の現実を説明するためによく用いる例はこれである。クジャクを見てみなさい。正面から見ると美しい。しかし背後から見ると真実が見えてくる……そのような自己陶酔的な虚栄に屈する者の内側には、大きな惨めさが隠れている。」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“An example I often use to illustrate the reality of vanity, is this: look at the peacock; it’s beautiful if you look at it from the front. But if you look at it from behind, you discover the truth… Whoever gives in to such self-absorbed vanity has huge misery hiding inside them.”

日本語訳

「虚栄の現実を説明するためによく用いる例はこれである。クジャクを見てみなさい。正面から見ると美しい。しかし背後から見ると真実が見えてくる……そのような自己陶酔的な虚栄に屈する者の内側には、大きな惨めさが隠れている。」

解説

この言葉は、虚栄の虚しさと内面的な惨めさを表現している。フランシスコは、華やかに見えるクジャクを例に挙げ、外見的な美しさや自己誇示が実際には空虚であることを示している。虚栄に支配された人間は、外面的には輝いて見えても、内面には孤独や不安、満たされない心が潜んでいるのである。

歴史的に、キリスト教は虚栄心を七つの大罪の一つである「高慢」と関連づけ、魂を堕落させる危険として戒めてきた。フランシスコもまたその伝統を踏まえつつ、現代社会の自己中心的な風潮に警鐘を鳴らしている。特にSNSや消費文化においては、見せかけの「美しさ」や「成功」が重視され、内面の真実が覆い隠される傾向が強い。

この名言は、自己認識と謙虚さを促すものである。外見や虚栄に囚われるのではなく、内面的な誠実さと真実の豊かさを追求することが、人間としての幸福につながる。フランシスコは、虚栄の裏に潜む惨めさを直視することで、より真実に生きる道を示しているのである。

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