「ある人が挑発的に、同性愛を認めるのかと私に尋ねた。私は別の問いで答えた。『教えてほしい。神が同性愛者を見るとき、その存在を愛をもって認めるのか、それとも拒絶し、断罪するのか』。私たちは常にその人自身を考慮しなければならない」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“A person once asked me, in a provocative manner, if I approved of homosexuality. I replied with another question: ‘Tell me: when God looks at a gay person, does he endorse the existence of this person with love, or reject and condemn this person?’ We must always consider the person.”

日本語訳

「ある人が挑発的に、同性愛を認めるのかと私に尋ねた。私は別の問いで答えた。『教えてほしい。神が同性愛者を見るとき、その存在を愛をもって認めるのか、それとも拒絶し、断罪するのか』。私たちは常にその人自身を考慮しなければならない」

解説

この言葉は、同性愛に対する教会の態度について、フランシスコが示した重要な視点である。彼は「行為」や「道徳的判断」ではなく、まず人そのものの尊厳を見なければならないと強調している。これは、断罪よりも愛を優先するという、福音の核心に根ざした姿勢である。

歴史的に、カトリック教会は同性愛行為を罪と見なしてきたが、同時に「同性愛者は尊重されるべきであり、不当な差別を受けてはならない」とも教えてきた。フランシスコの言葉は、この教えをさらに一歩進め、神はまずその人を愛をもって見つめるという肯定的な視点を前面に出している。

現代社会において、この発言は教会とLGBTQ+の人々との関係に新しい道を開くものである。人をカテゴリーや行為によって裁くのではなく、その人の存在を愛をもって受け止めることが対話と共生の基盤となる。フランシスコの言葉は、教会が差別や排除ではなく、包容と尊重を優先する共同体であるべきことを強く訴えている。

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