「歴史的な文書、過去の文書の中においても生ける神の言葉を理解することを学ぶことが重要である。すなわち祈りのうちに入り、聖書を神との対話として読むことである」

教皇ベネディクト16世(画像はイメージです)
教皇ベネディクト16世(画像はイメージです)
  • 1927年4月16日~2022年12月31日(95歳没)
  • ドイツ出身
  • ローマ教皇(在位2005年~2013年)、神学者、枢機卿

英文

”It is important to learn to understand in a historical text, a text from the past, the living Word of God, that is, to enter into prayer and thus read Sacred Scripture as a conversation with God.”

日本語訳

「歴史的な文書、過去の文書の中においても生ける神の言葉を理解することを学ぶことが重要である。すなわち祈りのうちに入り、聖書を神との対話として読むことである」

解説

この言葉は、聖書解釈の在り方に関する神学的指針を示している。ベネディクト16世は、聖書を単なる過去の歴史的記録として読むのではなく、そこに今も生きて働く神の言葉を見出すことの重要性を説いている。歴史的批判や学術的研究は必要だが、それに留まるならば信仰の糧にはならないという視点である。

「to enter into prayer and thus read Sacred Scripture as a conversation with God」という一節は、聖書を読む行為が知的作業ではなく祈りの行為であることを強調する。つまり、信者は聖書を通して神と語り合い、導きを受け取ることができる。聖書は過去の文字にとどまらず、信仰者にとって生きた現実の声となる。

現代的な応用として、この言葉は信仰生活における聖書の読み方の基本姿勢を示している。学術的に歴史的背景を理解しつつも、それを祈りへと結びつけることで、聖書は個人の人生に直接語りかける力を持つ。ベネディクト16世の言葉は、聖書を「学問的対象」と「神との対話」という二重の視点で読むことの大切さを教えているのである。

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