「宇宙の根本的に『原子的』な性格は、雨滴や砂粒、生きとし生けるものの群れ、無数の星々、さらには死者の灰の中にさえ、日常の経験の中に見て取れる。」

- 1881年5月1日~1955年4月10日(73歳没)
- フランス出身
- イエズス会士、神学者、古生物学者、哲学者
英文
“The profoundly ‘atomic’ character of the universe is visible in everyday experience, in raindrops and grains of sand, in the hosts of the living, and the multitude of stars; even in the ashes of the dead.”
日本語訳
「宇宙の根本的に『原子的』な性格は、雨滴や砂粒、生きとし生けるものの群れ、無数の星々、さらには死者の灰の中にさえ、日常の経験の中に見て取れる。」
解説
この言葉は、宇宙の本質が「原子的な構造」にあることを強調している。あらゆる存在は微細な単位から構成されており、その原子的性格は自然界のあらゆる現象に表れている。雨粒や砂粒の微細さ、生物の集合、星々の数多さ、そして死者の灰に至るまで、宇宙全体が同じ法則に従っていることを示している。
歴史的に見ると、原子論的な世界観は古代ギリシアの哲学から近代科学へと受け継がれ、20世紀の物理学によって確証された。テイヤールはその視座を拡張し、生命や死すらも原子的秩序の中で理解されると考えた。つまり、個体の消滅もまた普遍的な構造の一部に組み込まれているのである。
現代において、この思想はナノ科学から宇宙物理学に至るまで広く通じる。私たちは普段の生活で意識しないが、存在そのものが微細な粒子の集まりであることを忘れてはならない。この名言は、宇宙の統一性と連続性を認識させ、人間をもその大きな秩序の中に位置づける視点を与えている。
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