「困難や欠点に目を閉じてはならない。それらを認めれば認めるほど、それによって心を乱されることは少なくなる」

ピエール・テイヤール・ド・シャルダン(画像はイメージです)
ピエール・テイヤール・ド・シャルダン(画像はイメージです)
  • 1881年5月1日~1955年4月10日(73歳没)
  • フランス出身
  • イエズス会士、神学者、古生物学者、哲学者

英文

“One mustn’t close one’s eyes to difficulty and to shortcomings; the more one recognizes them, the less they upset one.”

日本語訳

「困難や欠点に目を閉じてはならない。それらを認めれば認めるほど、それによって心を乱されることは少なくなる」

解説

この名言は、困難や欠点への向き合い方を説いている。問題から目を背ければ不安や恐れは増すが、正面から認めれば心の準備が整い、影響を受けにくくなる。すなわち、冷静な認識こそが精神的安定をもたらすという逆説的な真理を示している。

背景には、テイヤール・ド・シャルダンの進化思想に見られる現実受容と超克の視点がある。進化は試練や不完全さを伴うものであり、それらを回避するのではなく受け入れることで成長が促される。困難や欠点は進化の材料であり、認めることでむしろ調和や前進の一部となるのである。

現代的に言えば、この言葉は自己認識や心理的レジリエンスに通じる。失敗や欠陥を否定するのではなく受け入れることで、自己改善や問題解決に向かう余地が生まれる。心理学的にも、否認よりも受容の方が精神的健康に寄与することが知られている。この名言は、現実を直視する勇気が心を強くし、人生を安定させるという普遍的な洞察を与えている。

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