「人間としての我々の務めは、自らの能力に限界が存在しないかのように進むことである」

ピエール・テイヤール・ド・シャルダン(画像はイメージです)
ピエール・テイヤール・ド・シャルダン(画像はイメージです)
  • 1881年5月1日~1955年4月10日(73歳没)
  • フランス出身
  • イエズス会士、神学者、古生物学者、哲学者

英文

“It is our duty as men and women to proceed as though the limits of our abilities do not exist.”

日本語訳

「人間としての我々の務めは、自らの能力に限界が存在しないかのように進むことである」

解説

この名言は、人間の可能性を最大限に発揮する姿勢を説いている。限界を意識してしまえば挑戦は狭まり、進歩は止まる。しかし、あたかも限界が存在しないかのように行動することで、実際の能力を超えた成果が生まれる。ここで強調されるのは、限界そのものよりも、限界をどう認識するかという心の在り方である。

背景には、テイヤール・ド・シャルダンの進化観がある。人間は進化の過程において、自らを超えて成長し続ける存在であり、その本質は未完成であるがゆえに未来へ開かれている。したがって、人間の使命は現状にとどまることではなく、絶えざる超越への挑戦であるとされた。この視点は、人類の精神的進化や「超人間」への志向とも深く関わる。

現代的に言えば、この言葉は教育や研究、社会的挑戦に通じる。自らに限界を設定するのではなく、あえて限界がない前提で進むことが、新しい発見や革新を可能にする。スポーツや科学、芸術の分野でも、偉大な成果はしばしば「不可能を可能にする姿勢」から生まれる。この名言は、限界を超える勇気と未来への責任を人類に呼びかけている。

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