「もし他の何よりも恐れを抱かないことが一つあるとすれば、それは自分の意見のために迫害を受けることであると私は思う。多くの点について私は自信がないかもしれないが、真理や知的独立に関わることとなれば、私は決して退かない――信念のために自らを犠牲にすること以上に立派な終わりは想像できない」

- 1881年5月1日~1955年4月10日(73歳没)
- フランス出身
- イエズス会士、神学者、古生物学者、哲学者
英文
“If there is one thing I fear less than everything else, it is, I believe, persecution for my opinions. There are a good many points about which I may be diffident, but when it comes to questions of Truth and intellectual independence, there is no holding me – I can envisage no finer end than to sacrifice oneself for a conviction.”
日本語訳
「もし他の何よりも恐れを抱かないことが一つあるとすれば、それは自分の意見のために迫害を受けることであると私は思う。多くの点について私は自信がないかもしれないが、真理や知的独立に関わることとなれば、私は決して退かない――信念のために自らを犠牲にすること以上に立派な終わりは想像できない」
解説
この言葉は、真理と知的独立に対する揺るぎない姿勢を示している。テイヤール・ド・シャルダンは神学者であり科学者でもあり、その思想はしばしば教会の権威と衝突した。彼にとって重要なのは迫害を恐れることではなく、むしろ信念のために生き、必要ならばそれに殉じることであった。この強い確信が彼の思想と生涯を貫いている。
背景には、進化論と神学を調和させようとした彼の試みがある。彼の著作のいくつかは当時カトリック教会から発禁処分を受け、思想的圧力を受けることも少なくなかった。しかし彼は妥協せず、真理の探究を信仰と結びつける使命を貫いた。この言葉は、その知的勇気の表明である。
現代においても、この名言は知的自由と信念の重要性を強調する。思想や表現が制約される状況は今も存在するが、真理を追求し信念を守ることは人間の尊厳に直結する。この言葉は、迫害や批判を恐れず、信念のために生き抜く覚悟を持つことの価値を力強く訴えている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?