「幸福であることは個人の趣向の問題である」

- 1881年5月1日~1955年4月10日(73歳没)
- フランス出身
- イエズス会士、神学者、古生物学者、哲学者
英文
“Being happy is a matter of personal taste.”
日本語訳
「幸福であることは個人の趣向の問題である」
解説
この名言は、幸福の主観性を強調している。幸福は客観的な基準や外的条件によって一律に決まるものではなく、個々人の価値観や趣向によって左右される。すなわち、同じ状況に置かれても、ある人は満足を感じ、別の人は不足を覚える。幸福の本質は外界にあるのではなく、人の内的態度や選好にあるという指摘である。
背景には、テイヤール・ド・シャルダンの思想に見られる「内面的進化」の観点がある。進化は物質的な発展だけでなく、精神や意識の成長に大きく関わる。幸福もまた、外的な環境ではなく精神的成熟と個人の受け止め方に依存する。個人が自分の趣向や価値観に忠実であることが、真の幸福につながるという見解が示されている。
現代的に見るなら、この言葉は幸福論やポジティブ心理学に通じる。経済的豊かさや社会的成功が必ずしも幸福を保証しないことは広く認識されており、むしろ自己の価値観に沿った生き方が幸福感を決定する。人によって幸福の形は異なる。この名言は、幸福は比較や外的基準ではなく、個々の趣向に根ざすという普遍的な真理を簡潔に表現している。
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