「肉体的自我、人間における活動的意識は、肉体に同一化した自己をその真の本性である魂との一致へと高めるべきである。感覚や物質的なもつれという卑しい幻惑の層に沈み込んだままであってはならない」

パラマハンサ・ヨガナンダ(画像はイメージです)
パラマハンサ・ヨガナンダ(画像はイメージです)
  • 1893年1月5日~1952年3月7日(59歳没)
  • インド出身
  • ヨーガ指導者

英文

”The physical ego, the active consciousness in man, should uplift its body-identified self into unity with the soul, its true nature; it should not allow itself to remain mired in the lowly delusive strata of the senses and material entanglement.”

日本語訳

「肉体的自我、人間における活動的意識は、肉体に同一化した自己をその真の本性である魂との一致へと高めるべきである。感覚や物質的なもつれという卑しい幻惑の層に沈み込んだままであってはならない」

解説

この言葉は、人間の自我と魂の関係を明確に方向づけている。肉体的自我は本来、魂と分離した存在ではなく、そこに向かって高められるべき意識の一形態である。しかし、自我が感覚的快楽や物質的欲望に囚われ続けると、人間は本性から逸脱し、苦しみや混乱に陥ると説かれている。ここで示されているのは、意識を浄化し魂へ統合する努力の必要性である。

背景として、ヨガナンダは東洋のヨーガ哲学を西洋に紹介する際に、「人間は二重の本性を持つ」という思想を強調した。すなわち、変化しやすい感覚的自我と、不変で永遠なる魂の存在である。彼の教えは、この二重性の中で魂を選び取ることこそ、人間の成長と解放の道であると示している。これは20世紀の物質主義社会に対する霊的な応答でもあった。

現代においても、この言葉は強い意味を持つ。消費社会やデジタル環境における欲望の刺激は、人間を容易に「感覚と物質の幻惑の層」に閉じ込める。だが瞑想や倫理的実践を通して、自我を魂と一致させることを目指せば、精神的自由と内的平安が得られる。したがって、この名言は現代人にとっても、自我を超えて魂と調和する生き方を求める指針となるのである。

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