「私が言うことをいつも信じてはいけない。質問はあなたを嘘をつかせる誘惑をする、特に答えがないときには」
- 1881年10月25日~1973年4月8日
- スペイン出身
- 画家、彫刻家、版画家
- キュビスムを創始し、20世紀の美術に革命的な影響を与え、『ゲルニカ』などの傑作を残した
英文
“You mustn’t always believe what I say. Questions tempt you to tell lies, particularly when there is no answer.”
日本語訳
「私が言うことをいつも信じてはいけない。質問はあなたを嘘をつかせる誘惑をする、特に答えがないときには」
解説
ピカソはこの名言を通じて、言葉の限界と、問いかけに対する反応の複雑さについて語っている。彼は、質問や答えが持つ矛盾した性質に注目しており、時には答えが見つからないときに嘘をついてしまうことがあるという人間の心理を指摘している。この言葉は、特に答えのない問題に対する不安や圧力からくるものだと考えられる。ピカソ自身が、完全な答えを持たない問いに直面したとき、人々が自己防衛的に虚偽の答えを口にすることがあるという事実を見抜いていた。
ピカソの言葉は、真実を追求する過程において、疑問や問いが必ずしも明確な解答を導かないことを示している。芸術においても、答えが必ずしも明確でないため、創造の過程で答えがわからないまま進むことは多い。そのため、ピカソはしばしば自分の言葉を疑い、「完璧な解答」への探求よりも、問いそのものを深め、模索し続けることの重要性を強調していた。
現代においても、この名言は、情報過多の時代において問いかけや答えに対する慎重な姿勢を持つことの重要性を教えている。特に、答えが明確でない問題に直面したとき、自分を守るために嘘をついてしまうことを避けるためには、誠実な探求が求められる。ピカソの言葉は、真実を追い求める過程で重要なのは答えそのものではなく、その過程で得られる洞察や理解であるというメッセージを伝えている。
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