「君が『国富論』を読むことはないし、実際読むべきでもない。本当に900ページもあるのだから」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”You’re never going to read ‘The Wealth of Nations,’ and you shouldn’t, really. It’s 900 pages.”
日本語訳
「君が『国富論』を読むことはないし、実際読むべきでもない。本当に900ページもあるのだから」
解説
この名言は、アダム・スミスの経済学の古典『国富論』を話題にしながら、知識と教養の現実的限界にユーモアを交えて語る、P・J・オロークらしい風刺的な知識批評である。彼は、同書の重要性を否定しているわけではなく、むしろその読破の困難さと現代人の実生活との乖離を笑いに変えている。
「読むべきでもない」という部分には、膨大で難解な古典をありがたがる教養主義への批判が込められている。オロークはここで、知識の実用性やアクセスのしやすさのほうが重要であるという現代的な視点を示していると解釈できる。経済思想は大切だが、それを900ページの書物で学ばなければならないわけではないという意図がある。
この言葉は、現代における情報の洪水と選択の必要性を考えるうえでも示唆に富む。教養を身につけたいという意欲は尊いが、膨大な古典に挑んで挫折するよりも、要点を理解し、思考に活かすことの方が本質的であるというオロークの姿勢は、多忙な現代人にとって実用的なアドバイスとも言える。
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