「自分が金持ちだと気づいて驚くことがある――たとえ今、すっからかんでも」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”You may be surprised to discover you’re rich, especially if you’re broke.”

日本語訳

「自分が金持ちだと気づいて驚くことがある――たとえ今、すっからかんでも」

解説

この名言は、P・J・オロークが豊かさという概念の相対性と逆説的な真理を、軽妙な語り口で示した言葉である。彼はここで、「金がない状態(broke)」にあっても、なお「自分が金持ちだ」と気づく可能性があるという、一見矛盾した構造を提示している。

この逆説には、絶対的な資産額では測れない「豊かさの感覚」が込められている。たとえば、インフラが整い、自由があり、物が安く手に入り、選択肢に満ちた社会に生きているというだけで、世界の大多数の人々と比べれば圧倒的に恵まれているのかもしれない。あるいは、文化的・精神的な充実、家族や友情といった「無形の富」も含意されている。

オロークはこの言葉によって、人間がしばしば見失う「相対的な幸福」や「隠れた富」を可視化しようとしている。それは、自己憐憫や不満に沈みそうな瞬間でも、視点を変えることで豊かさを再発見できるという、ポジティブな皮肉なのである。つまり、本当の「金持ち」とは何を持っているかではなく、何に気づけるかで決まるというメッセージが含まれている。

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