「産業の恐竜を救おうとしたときに何が起きるか、その手本としてイギリスの自動車産業がある。イギリスは最初に産業化した国であり、最初に脱工業化した国でもある。私たちはそこから学ぶべきだ。」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“We have the British motor industry as a role model for what happens when you try to save an industrial dinosaur. Britain was the first country to industrialise and the first to de-industrialise. We should learn from this.”

日本語訳

「産業の恐竜を救おうとしたときに何が起きるか、その手本としてイギリスの自動車産業がある。イギリスは最初に産業化した国であり、最初に脱工業化した国でもある。私たちはそこから学ぶべきだ。」

解説

この名言は、時代遅れとなった巨大産業を政府が救おうとする愚かさに警鐘を鳴らしている。ここで「industrial dinosaur(産業の恐竜)」とは、時代の変化についていけず非効率・非競争的になった旧式産業の比喩であり、それを無理に延命させようとする政策の危うさを示している。

イギリスの自動車産業は、過剰な労組の力・品質問題・政府の介入・国際競争への対応不足などにより衰退した。P・J・オロークはこの失敗を自由市場の自然淘汰を妨げた結果とみなし、同じ轍を踏むなという警告を込めている。

この発言は現代にも通じる。たとえば、老朽化した製造業を税金で支援するべきか、あるいは新しい産業構造への移行を促すべきかという議論は世界中で続いている。オロークは変化を受け入れず過去にしがみつくことの代償をイギリスの事例から学べと説いており、保守的な経済政策に対する鋭い批判となっている。

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