「戦争は、市民の権利と経済的権利の両方を損なう」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
“War diminishes both civil and economic rights.”
日本語訳
「戦争は、市民の権利と経済的権利の両方を損なう」
解説
この名言は、戦争が国家に与える影響だけでなく、個人の自由と生活に対しても深刻な制限をもたらすという根本的な事実を端的に述べたものである。P・J・オロークは、保守やリバタリアン的立場から、政府の権限拡大に対する警戒心を常に持っており、戦争状態はその最も顕著な例であると考えていた。
戦時には、言論の自由・移動の自由・プライバシーといった市民的権利が制限されやすくなり、また経済面でも、徴税強化・インフレ・統制経済・軍需優先による市場の歪みなど、個人の財産権や選択の自由が損なわれる。オロークはそうした現象を、政府による「例外的介入」ではなく、「恒常的な自由の後退」として見る冷静な視点を持っていた。
この言葉は、戦争を「正義」や「安全保障」の名の下で美化する風潮に対して、冷徹な現実認識を提示する警句でもある。オロークは、戦争によって守られるはずの自由が、実はその戦争によって最も脅かされるという逆説を簡潔に表現しており、平時の自由と権利の尊重がいかに重要であるかを改めて考えさせる。
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