「妻をニューハンプシャーへ連れて行くまでは、彼女にとって『自然の荒野』とはブロンクスのことだった」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Until I carried my wife off to New Hampshire, she defined wilderness as the Bronx.”

日本語訳

「妻をニューハンプシャーへ連れて行くまでは、彼女にとって『自然の荒野』とはブロンクスのことだった」

解説

この名言は、都市と自然、そして人々の生活感覚のギャップをユーモラスに描いた一言である。P・J・オロークは、自身の妻の例を挙げて、都市生活者がどれほど自然から切り離されているかを風刺している。「ブロンクス」はニューヨーク市の五区の一つであり、都市の一部として知られているにもかかわらず、妻はそれを「wilderness(荒野)」と認識していたという点に、無自覚な都会依存の滑稽さが表れている。

この言葉には、自然との距離感が都市生活者の価値観や感覚をいかに歪めるかという皮肉も込められている。ニューハンプシャーは森林や湖が広がる自然豊かな地域であり、そこで初めて「本物の自然」に触れることで、都市中心の視点からの脱却が起こるというエピソードでもある。

この名言は現代においても、テクノロジーと都市生活に囲まれた私たちが、自然や身体感覚をどう忘れているかという気づきを促す。オロークの軽妙な語り口は、笑いを通じてライフスタイルの見直しや価値観の偏りに目を向けさせてくれるのである。

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